勤怠管理向けICカードリーダーの導入費用は、本体端末の価格だけでなく、勤怠システムの利用料やICカードの発行・配布コストなど複数の要素で構成されるものです。ここでは、導入規模別の費用目安からコストを抑える工夫まで、検討時に役立つ相場感を整理しています。
勤怠管理用のICカードリーダー端末は、用途や設置環境によって価格帯が大きく変わります。低コストなのは、PCやタブレットにUSB型のICカードリーダーをつないで使う方式で、カードリーダー自体は3,000~5,000円前後、端末本体は既存PCの流用などで費用を抑えることが可能。
専用の打刻端末(据置き型タイムレコーダー)を採用すると、単体で動作し打刻現場に合わせた運用ができますが、本体価格は10~20万円と費用が高くなります。
勤怠管理ソフト・アプリケーションの費用は、クラウド(月額課金)と買切り(インストール/パッケージ)で考え方が異なります。クラウドは初期費用を抑えやすく無料のものから20万円前後、1人あたり月額100~300円程度が目安。
買切り型は自社サーバーやパッケージの導入が前提となり、初期費用は30万~150万円、さらに運用・保守サポートなどで30万~35万円のランニングコストを見込むケースもあります。
ICカードの発行コストは、既存資産を活かせるかどうかで大きく変わります。すでにIC社員証(FeliCa/MIFARE)を配布している場合は、勤怠システム側でカードIDと従業員情報をひも付けるだけで流用できるため、新規発行費用はほぼ不要です。
社員証がない場合でも、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードを勤怠打刻に使えるサービスが多く、従業員が保有しているカードをそのまま使えばカード配布費を抑えられます。
| 規模 | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| 10人未満の小規模オフィス | 10万円程度 | 3,000円未満 |
| 50~100人規模の中小企業 | 端末台数×10~20万円 | 5,000~3万円程度 |
| 複数拠点や外勤の多い中堅企業 | 30万~150万円 | 30万~35万円程度 |
社員証の新規発行やICカードの一括購入は、従業員数が多いほど初期費用が大きくなります。すでに導入しているICカード式の社員証や交通系ICカードを活用することで、費用を抑えることが可能。導入前に対応可否と対象カード規格(FeliCa/MIFARE)を確認して導入することで、コストを抑えることができます。
中小企業・小規模事業者なら、勤怠管理のデジタル化に「IT導入補助金」や「働き方改革推進支援助成金」を活用できる可能性があります。補助金や助成金は導入内容や時期によっても概要が異なるため、最新の情報を確認したうえで対象となる製品を選定し、要件に合わせた設計をしましょう。
導入後の失敗を避けるためには、事前に現場でのテストを行うこと。クラウド型は無料トライアルを提供するサービスが多く、たとえば60日間すべての機能を試せる例もあります。専用端末についても、月額支払いでレンタル可能なケースがあるため、試験運用をすることで初期投資を抑えつつ、適切な設置台数を見極められるため、コストを抑えることができます。
勤怠管理用のICカードリーダーは、USB型なら数千円、専用端末型では10~20万円前後と、機能や設置形態によって価格差があります。クラウド型勤怠システムを併用する場合は、1人あたり月額100~300円程度の利用料が目安。既存の社員証や交通系ICカードを活用すれば、カード発行費を抑えられます。
このページでは、勤怠管理向けICカードリーダーの費用相場を説明してきましたが、機器の選定には自社のニーズを確認し、適した製品を導入することが重要です。
当サイトでは、用途や利用頻度に合わせた各社の製品情報や導入事例を紹介していますので、これからICカードリーダーの購入を検討している人は、ぜひチェックしてみてください。

非接触型のICカードリーダーといっても、利用環境や運用方法によって使いやすい製品は変わってきます。そのため、ここではよくある企業の導入ニーズに合わせておすすめのICカードリーダー3製品を解説します。
| 連携可能な システム |
クラウド勤怠システム※1や独自開発の勤怠管理システム |
|---|---|
| ICカードの 種類 |
FeliCa/MIFARE/Type-Bカード |
| その他読み取り | QRコード/顔認証 |
| 通信 | 無線LAN/有線LAN(PoE対応)/Bluetooth |
| 設置方法 | モバイル/卓上/壁掛け |
| 連携可能な システム |
アマノが提供する勤怠管理システム |
|---|---|
| ICカードの 種類 |
FeliCa/MIFARE/Type-Bカード |
| その他読み取り | 公式サイトに記載はありませんでした。 |
| 通信 | 無線LAN/有線LAN(PoE対応)/モバイル通信(4G LTE通信)※2 |
| 設置方法 | 卓上/壁掛け |
| 連携可能な システム |
公式サイトに記載はありませんでした。 |
|---|---|
| ICカードの 種類 |
FeliCa/MIFARE/Type-Bカード |
| その他読み取り | 公式サイトに記載はありませんでした。 |
| 通信 | Windows, macOSのPCへ接続 |
| 設置方法 | 卓上 |
※1 一部連携していないクラウド勤怠システムについては、カスタマイズにて対応。
※2 それぞれの機能を共存させることはできません。通信方法により機種が異なります。
※3 参照元:キングオブタイム公式HP(https://www.kingoftime.jp/record/)(税込表示)